今年(2017年)の衆議院選は、
選挙権年齢が18歳に引き下げられて初めての衆議院選でした。
(18歳が参加の初めての国政選挙は2016年の参議院選)
選挙結果はご存知の通りですが、
午後8時0分の開票と同時に
多くの「当確」が発表されることに違和感を感じた方も多くいらっしゃるでしょう。
なぜ、開票スタート時点で「当確」が打てるのでしょう?
遠い昔、1976年、大学時代の私は某新聞社で選挙報道のバイトをしていました。
この選挙は、ロッキード事件発覚後間もなくの選挙。
「コンピュータ付きブルドーザー」と言われた
田中角栄内閣総理大臣の逮捕を法相として許可した稲葉法相は、新潟2区から出馬。
なかなか「当確」が出ない中、深夜、新聞社は「落選」を出しました。
この時、新聞社内では、「エッ」との声があちらこちらで上がったことを記憶しています。
しかし、結局はこれが誤報となり最終的には稲葉法相は当選しました。
この時、この新聞社は拙速な報道と批判を受けることになりました。
それ以来、出口調査や世論調査などの統計データと、
選挙事務所や開票所の調査結果により「当選」を出すということを知るに至っても、
「本当に正しいの?」と考えるようになりました。
現在は、調査、分析精度も上がっていると思いますが、
各局がいかに早く「当確」を出すかを競うあまり、
稀に当確誤報というものを出すことがあるようです。
(前回の衆議院選(2014年)では、6名の誤報を出しましたが、その後改善されたようです)
候補者に、万歳した後に取り消すという悲劇を味わせることのない、報道をお願いしたいものです。
S.K.