日本パブリックリレーションズ協会(通称:PR協会)では、
毎年、企業や団体の優れたPR活動を顕彰する「PRアワードグランプリ」を実施しています。
「PRアワードグランプリ」:その年の優秀なコミュニケーション活動(広報・PR活動)を表彰、日本のコミュニケーション技術の質的向上およびパブリックリレーションズに対する一層の理解促進を図っていくものです。
http://prsj.or.jp/shiraberu/award
先日、「2017年度PRアワードグランプリ」の受賞チームのお話しを聞く機会がありました。
今年のグランプリのお話し、、
その前に、、、
エイレックスは2009年、「事故米の風評被害を受けた食品会社のレピュテーション回復のための危機管理広報」で、キャンペーン部門でグランプリを受賞しました。
クライアント企業の風評被害とレピュテーションの回復における活動、、
また、社長・トップ広報のあり方としても誠実かつ適切な情報発信こそがメディア側のただしい反応を引き出すことを証明している、と評価されました。
クライアントのレピュテーションの回復は大変嬉しく、
また、この活動がクライアントをはじめ、PR業界でも評価されたことは、弊社スタッフにとって大変名誉となりました。
さて、
今年のグランプリは、ヤフージャパンの防災啓蒙のプロジェクト「ちょうどこの高さ。」でした。
2017年3月6日~12日に東京・銀座のソニービルが閉館する直前、ビルに掲げられたメッセージを覚えていますでしょうか。
関連記事:https://mag.sendenkaigi.com/brain/201705/up-to-works/010518.php
東日本大震災から6年目、震災の記憶が徐々に薄れていく中、
津波の最大の高さを表すメッセージの幕が掲げられ、高さ16・7メートルに「ちょうどこの高さ」と書かれ、引かれた赤い線が引かれています。
「想像よりも、ずっと高いと感じたはず。でも、この高さを知っているだけで、とれる行動は変わる。・・・あの日を忘れない。それが、一番の防災」と呼びかけていました。
この取り組みは、多くのメディアに取り上げられ、見た人に強いインパクトを残し、
薄れかけていく震災の記憶や防災意識を改めて思い起こすきっかけとなった方も多々いらっしゃったと思います。
今年受賞したプロジェクトやエイレックスの事例も含めて、
ノミネートされた活動の多くは、ソーシャルイシューとの掛け算であり、
社会の難しい課題を解決したい、世の中を良くしていきたいという熱い思いが、
大きな力となり社会を動かすきっかけとなっています。
マーケッターは市場を見る、
PRパーソンは社会を見るといわれ、課題や問題の発掘・発見が求められます。
微力ではありますが、課題を発見し、解決に向けた活動で、社会がほんの少しでも動くとき、
大きなやりがいと醍醐味を感じます。
今回の受賞チームの戦略や目的、苦労話は、
改めて、パブリックリレーション(PR)の本来の意味である、組織と社会・パブリックとのよい関係づくりの重要性を強く感じるものでした。
各賞についてもご紹介します。
【シルバー受賞】
「7年間のロコモティブシンドローム啓発運動~課題先進国だからこそできたCSVプラットフォーム」 ロコモチャレンジ!推進協議会
公式サイト:https://locomo-joa.jp/
【ゴールド受賞】
「この国に眠る女性300万人の『潜在労働力』に活躍の場を。主婦を活かす、新・マクドナルド人事戦略PR」 日本マクドナルド株式会社
関連記事:マクドナルド、秋の採用キャンペーンを実施 主婦などをターゲットに
【ゴールド受賞】
「聞こえる選挙|東京都議選、衆議院選特設サイト」Yahoo!
特設サイト:https://kikoeru.yahoo.co.jp/
【ゴールド受賞】
「FISHERMAN CALL」フィッシャーマンジャパン
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