社会人1年目の方へ。志は高く持ちつつ、足元の仕事に集中すべし!

今日は4月2日。今日からから社会人デビューという方も多いと思います。入社おめでとうございます。
エイレックスにも2名の社員が入って来ましたが、私はこの春に記念すべき社会人生活30年を迎えました。そこで自分の社会人生活を振り返りつつ、私が30代の頃に目指した「IRのプロフェッショナル」の話をしたいと思います。
(社会人1年目~3年)
私が1988年に大学を卒業した際に、最初に勤めたのは「山一證券」という会社でした。野村證券、大和証券などと並ぶ4大証券のひとつで、歴史ある名門企業でしたが、1997年に創業100年で、事実上倒産しました。私は3年間支店で証券営業マンとして働き、1991年には山一を辞めていましたが、「山一證券自主廃業」はその後の自分の「働き方」に大きな影響を与えているように思います。
最初の会社で学んだり感じたことは強く印象に残るものですが私の場合、「社会人としての行動指針」や「営業マンとしての心得」でした。証券マンの朝は早く、朝6時半起きで7時半には出社し、9時半には会社を出て1日何件も飛び込み営業をする毎日でした。新規営業が業務で3年の間に、中小企業の社長や個人商店の店主、病院の院長先生とその奥様などにお客様になってもらいました。
博報堂生活総研の調査によれば、「お金は命の次に大切なもの」だと考える生活者は、2016年の調査で28.6%(※)に達しますが、この比率はこの20年間ほぼ変わっておらず、当時の私は「大切なお金を預けてもらうためにどうしたらよいのか」ということを常に考え、営業マンとして全力を尽くしたと思っています。急にやめることになった経緯もあり、退職時の引継ぎの際にお客様に「○○さんが辞めるのは残念だ」と言われて涙が止まらなくなくなって自分も困りましたが、今となっては山一時代の思い出深いエピソードのひとつです。
※:http://seikatsusoken.jp/teiten/answer/1085.html
(社会人4年目~16年目)
次に入ったIR会社では、まだ日本ではあまり浸透していなかった「IR(=投資家向け広報)のプロフェッショナル」を目指し、規顧客開拓や既存客のIRツール制作を通じて、IRという概念の普及につとめました。そして社会人10年目(転職6年目)に証券アナリストの資格をとって、社内公募に応募しコンサルティング部門に異動。証券アナリストの知識やネットワークを生かせる調査業務やコーポレートストーリーと呼ばれる企業の成長戦略の作成などへと業務の幅を広げました。その後、「無名だがきらりと光る会社」の社長をメディアに売り込む、いわゆる「トップ広報=プレジデントアイデンティティ」も成功させました。広報のプロフェショナルと一緒にしたこの仕事は、私に「広報業」のダイナミズムを感じさせ、のちにエイレックスに移るきっかけになりました。そして、私の社会人生活に大きな影響を与える、IR会社と印刷会社によるIR子会社設立(実態は、私のいたコンサル部門の事業売却)が発表されました。当時社員10人ほどの部門でしたが、全員その小さな会社に社員として転籍せざるを得ませんでした。
社会人9年目のことでした。資本の論理で、勤めていた会社が大きく変わってしまったのです。仕事の内容は変わらなかったので約7年在籍しました。そこでは、IR広告、株主判明調査などのIRコンサルティングに加えて、あまり経験のなかった個人投資家向けマガジンの副編集長やデータベース部門のマネジャー職も兼務しました。しかし、オフィスや社長が頻繁に変わったこともあり、業績は赤字続き。古参の社員が次々と辞める中、最後まで残っていましたが、広報PR業に新たなチャンスを求めて、設立3年目のエイレックスに入社しました。社会人生活16年目(2004年)のことです。
(~現在、30年目)
エイレックスで働き始めたのは2004年は、いわゆるITバブルが起こり、ベンチャー、起業ブームが起きていた頃。広報PR業にIR業との相乗効果を感じていたのも理由です。エイレックスでは、当初からそれまでやってきたIRの仕事だけでなくPRの仕事も並行して行いました。中でも危機管理は、現在の私の仕事の中心です。メディアや社会が変化する現在、エイレックスには多くの危機管理の相談が寄せられています。
私がそれまでやってきたIRについては、IR会社との連携策を積極的にとりました。エイレックスは、IR担当者向けを対象とした「アナリストレポート検索サービス」と「機関投資家マーケティングシステム」という2つのASPサービスの販売代理店とすることで、IR会社とはあまり競合せず、PR会社の中で「IRに強い」会社となっています。
このように社会人生活30年を振り返ると、「時代や社会の変化とともに自分の社会人生活がある」「仕事の幅も、証券営業マン⇒IRコンサルタント⇒IR/危機管理のコンサルタントへと広がっている」と思えますが、これは次のようなことを思いながら仕事をしてきたからでもあります。
  「志は高く持ちつつ、足元の仕事に集中すべし」
足元の仕事はきっちりこなしつつも、高い目標を持つ。目線を上げて仕事してほしい。
新社会人の方へのメッセージです。
Y.E

 

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