今回はあんまり興味ないなあと思ってたけど、始まってしまえば結局見てしまっています、ワールドカップ。2018年の日本代表は、本番前の練習試合での不振と突然の監督交代によるサッカー協会への不信が相まって、以前ほどのワクワクを感じず、最近の海外サッカーの知識もあまり持っていない私でしたが、開幕戦の盛り上がりに巻き込まれてしまいました。
主役を狙うスターたちの活躍、優勝候補同士の激突、強豪国からなんとかして勝ち点を取ろうとする格下国の奮闘…予選とはいえ、どうしても気になってしまい、夜は更けてしまい、寝不足(しかし充実感)状態な日もちらほら。4年に1度の寝不足ならと自分を許してしまっています。
ただ、今では、リアルタイムで見なくてもワールドカップを堪能できる時代になりました。寝不足の日数は4年前に比べて少なくなりそうな気がします。Tverでは、各試合のハイライトがチェックできるし、NHKの特設サイトおよび特設アプリが衝撃的な情報量。1試合まるまる見逃し配信が可能のほか、誰がシュートをしたのか、誰がイエローカードをもらったか、など試合中の出来事を指定して何回も繰り返し再生できる細かさ、そしてマルチアングルでお好みの目線でプレーを確認できるという贅沢さ。テレビの1画面だけではチェックできない、ベンチの監督の表情や動き、さらにはピッチの俯瞰図も自由自在に動かせるのです。
このような膨大な資料を手に入れると、スポーツニュースの真似事のように、なぜ、今のゴールは決まったのかと、ついつい結果を分析したくなる人がいるんじゃないでしょうか。「ひとつ前のパスが効いていた」などと自分の意見を友達だけでなくTwitterで表明して、一方で、知らない人の意見に感心する。ただ、アスリートの超人的なプレーを「見る」だけでなく、なぜそのような状況になったのか「考える」ということがスポーツ観戦の新しい段階になったのかもしれません。考える素材を与えることで誰もが評論家となり、結果として関心が高まるという効果もあると思います。
そういえば来年にはラグビーワールドカップ、そして2020年には東京オリンピックと、日本開催の大きなスポーツイベントが続々と開催されます。今回のワールドカップの「考える素材」のようなものがあれば、あまり馴染みのないスポーツでも戦術・戦略の部分の面白さを通して魅力のあるスポーツだと気づけるきっかけになるのではないでしょうか。
私は、近頃覚えた「ハーススペース」「5レーン理論」をもとにこのワールドカップを楽しみたいと思います。
TN