7月6日~8日にかけて西日本を中心に発生した豪雨災害で、SNS上での不確定情報(いわゆるデマ情報)の拡散が再び問題となっています。
「レスキュー隊のような服を着た窃盗グループが被災地に入っている」
「犯人が乗っている車は○○で、ナンバーは○○○○」
(拡散を受けて、広島県警は以下のように呼びかけています)
注意喚起を模して、過度に被災者の不安をあおるような悪質な行為です。
災害時のSNSは、重要な情報発信ツールになる一方、デマ情報を拡散させるツールにもなりうるので、我々は「何が正しくて」「どう行動しなければいけないのか」、個人で判断しなければなりません。
災害時のデマ情報には2種類あるようです。
①創作系
意図的に創作した作り話をSNS上に投稿し、不安をあおって拡散させる行為になります。2016年熊本地震での「ライオン脱走」(投稿者はのちに逮捕)などがこれに該当します。先日発生した大阪北部地震でも「シマウマが脱走した」と写真付で投稿され、話題となりました。
②誤解・勘違い系
投稿者の誤解や勘違いによって、SNS上で不確定情報が拡散されてしまうケースです。大阪北部地震では、「京セラドームの屋根に亀裂が入っている」「京阪電車が脱線した」として話題になりました。京セラドームの亀裂については、屋根上の外階段とその汚れが、ヒビに似ていたということで拡散されることとなりました。
いずれにしても、拡散する背景として共通して言えることは、人から聞いた情報(SNSで話題になっていること)を疑うことなく信じてしまうことにあります。災害時は特に心理的にも不安で、得た情報が正しいのか見分け付かなくなると言われています。また、投稿する側としても(故意的なデマ情報は別として)、注意喚起を目的に、良かれと思って、見かけた投稿を拡散してしまうケースが多いようです。
実際に、自分が大規模な災害に巻き込まれたとき、情報の分別がつくようリテラシーを高めておくことも必要ですが、まずは一度、行政機関などの公式アカウントやマスメディアの報道を確認してみるのも、一つの手段かもしれません。
T.T