投稿者: 株式会社エイレックス
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8月上旬、東京・恵比寿で開催された「世界報道写真展2018」に行ってきました。
あまりのインパクトに当日は言葉を失ってしまいましたが、本日は改めて、写真が伝えるメッセージについて考えてみたいと思います。
そもそも「世界報道写真展2018」とは、1955年にオランダのアムステルダムで、世界報道写真財団が発足したことにより始まったドキュメンタリー、報道写真の展覧会で、前年に撮影された写真を対象にした「世界報道写真コンテスト」の入賞作品を展示しています。1年を通じて、世界の40カ国約100会場(2017年実績)で開かれ、総計400万人が会場に足を運ぶ世界最大級の写真展だそうです。
第61回目となる今年は、「現代社会の問題」、「一般ニュース」、「長期取材」、「自然」、「人々」、「スポーツ」、「スポットニュース」、「環境」の部の8部門の写真が展示されていました。
2018年の大賞は、ロナルド・シュミット氏(ベネズエラ、AFP通信)の写真で、ベネズエラの首都でニコラス・マドゥロ大統領への抗議行動中に機動隊との激しい衝突が起こり、デモに参加した男性(28歳)が火だるまになってしまっている瞬間です。
炎の勢いが恐怖を煽り、緊迫感の伝わってくる1枚です。
「一般ニュース」の部では、戦争に巻き込まれている子どもの写真、「現代社会の問題の部」では、少女の胸の膨らみを抑える風習を伝える写真、「環境」の部では見渡す限りのゴミの山からリサイクルのためにペットボトルが入った巨大な袋を運んでいる写真。思わず目を背けたくなるような写真も多く、これが現代に起きていること、という事実に重苦しい気持ちになりました。
写真の横に小さく説明が付いていましたが、読まなくても、その写真が伝えたいメッセージは十分伝わってきました。その一瞬に一体何が起こっているのか、静止画だからこそ、そこに写っている様々な状況を把握することができ、映像で見るよりも写真の方がメッセージ性が強いと感じました。
写真の重要性については、日頃の広報業務でも大いに感じています。
見栄えのいい写真を撮ってもらうためにはどのアングルがよいか、広報としても「見せたい」「伝えたい」写真を、記者(カメラマン)に撮って頂けるよう工夫しています。
例えばイベントの際には会場の明るさやクライアントのロゴがきちんと写るか、取材の際にはインタビューイーの表情や手の位置、机の上の資料など、、、一瞬のごまかしが効かない写真だからこそ、気をつけなければなりません。
ちなみに、世界報道写真展ではもっと心穏やかに見ることができる、色彩が美しい動物の写真、オランダの超ハイテク農業の写真なんかもありました。
世界で今何が起こっているのか、もっと目を向けようという気持ちになります。今年の東京・大阪会場は終わってしまいましたが、引き続き、大分、京都、滋賀でも開催されるようなので、機会があればぜひおすすめしたいです。