切り取られる恐怖・・・。伝える難しさ

寒さはさることながら、極端に乾燥しインフルエンザが猛威を振るっているようですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。私は昨年、年末年始休暇直後に感染し、大連休となってしまったため今年は、会社に迷惑をかけないよう特に気をつけています。
さて、今回は「切り取られる怖さ」をテーマに書きたいと思います。
先日、明石市長の泉氏が市職員に「火をつけて捕まってこい」などの暴言を浴びせたとして問題となりました。(どうやら本日、辞職願を提出したようですが・・・。)
経緯は皆さん報道などでご存知かと思いますので割愛しますが、どうやらこれには裏事情があったようです。
すでに一部報道で出ていますが、泉氏は先般報道された暴言を発した他に、「とにかく今月中に頭を下げて説得して判付いてもうてください。あと1軒だけです。ここは人が死にました。角で女性が死んで、それがきっかけでこの事業は進んでいます。そんな中でぜひご協力頂きたい、と。ほんまに何のためにやっとる工事や、安全対策でしょ」と道の拡幅事業に対して後ろ向きだった市職員を叱責していたようなのです。
7年近くも住民への立ち退き交渉を放置してきた市職員に対して、怒りが爆発した結果の暴言だったとも受け取れます。つまり、報道ではこのようなやり取りを抜きにして暴言だけが切り取られてしまった形になります。とはいえ、市政のトップである市長があのような発言をすることは許されませんが、個人的には少し同情します。自分の正義や主張が、一時の感情や気の迷いで発した一言で、人から聞いてもらえなくなる。これほどもったいないことはないでしょう。
広報業務をお手伝いしている我々としても他人事ではありません。取材を受ける前に、社内で決めたメッセージや会社の方針を伝える際に、ふと放った一言だけが切り取られて報道されてしまう。こんなことは良くある話だと思います。
自分の正義や主張を、人に聞いてもらうためにはまず、誰も傷つけない、不快にさせない言葉選びから始めないといけないのかもしれません。そして、どんな状況になってもいかに落ち着いて説明できるか。これが大切だと思います。
本当に人とのコミュニケーションは難しいものです・・・。
T.T
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