キャッチコピーは「大いなる凡人」

街なかでリクルートスーツの方を見かけることが多くなり、ちょうど1年前、自分の就職活動を思い返します。何カ月にもわたる就職活動を振り返ると「あれは何の意味があったんだろう…」と思うようなこともありますが、「あのときやって良かったな」と思うこともあります。特に、今でも何となく心の支えになっているのは、友人と行った「他己分析」です。
個人的な話ですが、私は大学の友人と全く異なる業界を見ていたため、同じ志望業界同士で親交を深めている友人たちから少し距離を置いて就職活動をしていました。文章を書くことにそれほど苦手意識がなかったので、エントリーシートでつまずくこともあまりなく、2、3月に入るといくつか面接の予定が入るようになりました。そういう「なんとなく就職活動が一人で回っている人」にも、ぜひとも「他己分析」をおすすめしたいです。
私は久しぶりに会った友人に誘われて、他己分析をすることになりました。就職活動をしていたら一度は見聞きしたことがあると思いますが、「他己分析」とは字の通り、他人に自分の性格や傾向を分析してもらうことです。自分では気づけなかった特徴に気付き、自分への理解を深めることができます。友人が考えた質問には定番の「長所、短所」「得意なこと」「頑張っていたエピソード」から、「物に例えると?」「キャッチコピーをつけるとすると?」など、変わり種も含まれていました。私達の場合は、時間をかけて考えをまとめたかったことと、何度も見返しやすいように、お互いの分析を文章でまとめてから交換しましたが、会話形式で深めあっていくのも良いかもしれません。
友人からもらった私の分析を見て真っ先に、自分が考えている以上に行動は見られているし、その行動の理由を考えられてもいるのだな、と驚きました。自分が見せたい自分と、他人から見えている自分、他人から求められている自分のギャップ。自分がすっかり忘れてしまった些細なエピソードなどなど、自分では気付けなかった自分について、ルーズリーフ一面にびっしりと書かれていて、こそばゆくも嬉しかったです。エントリーシートも他人からの目線が入ると説得力を増します。面接でエピソードを話すときも、親しい友人から背中を押してもらえているようで心強く、有難かったです。
そして今でも印象深いのは、「キャッチコピーをつけるとすると?」の欄に書かれていた友人の回答です。友人の回答は「大いなる凡人」でした。それは決して悪い意味ではなく、沢山の人の気持ちが想像でき、多くの意見に耳を傾け、そのうえで自分は自分としてバランス良く立っていられる、という意味を込めてのキャッチコピーだとのことでした。これまでにも友人は私のことを「凡人だね~」とからかっていたのですが、友人は私の性格を理解し、認めてくれていたのだと改めて気づき、嬉しかったです。
人からキャッチコピーを付けてもらったり、長所短所を教えてもらったりする機会なんてなかなかないと思いますので、私のように「一人でもそこそこ就職活動を進められているな」という自覚がある人も、ぜひ周りの人に訊いてみてください。特に就職活動中の友人であれば、喜んで回答してくれると思いますよ(少なくとも、当時の私は嬉しかったです)!
私が行った他己分析は、かなりエントリーシートを意識した内容ですが、その他の手法で「ジョハリの窓」も有名かと思います。自分の特徴を、①解放(自分も他人も知っていること)、②盲点(自分は知らないけれど、他人は知っていること)、③秘密(他人は知らないけれど、自分は知っていること)、④未知(他人も自分も知らないこと)の4つに分類していくことで、相互理解を深め、①の領域を増やすことを目指していく手法です。こちらは就職活動に限らず使えるので、自分の振り返りとして、折に触れて実施してみても面白いと思います。せっかくの自分と向き合う時間、ほどよく人に頼ってみてもよいのではないでしょうか。
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。