「いいね!」
この4文字を見て、「あ、SNSのリアクションのことね」と察知した方は、日常的にTwitterやInstagramを使用している、見ている方ではないかと思います。芸能人や友達や、企業が投稿した内容について、好意を抱いてクリックする人や、何かの義務的にクリックする人、もしくはメモとして残しておくためにひとまずクリックする人など様々かと思います。
そのSNSを巡るニュースで非常に興味深いニュースが飛び込んできました。
インスタ、日本などで「いいね!」非表示に プレッシャー緩和で【AFP=時事】
記事によると、「『いいね!』がユーザーの精神に及ぼす影響が指摘されたことを受け、プレッシャーを緩和するためとして日本などの主要市場で『いいね!』を非表示にする措置を試験的に開始した」というものです。試験的に各国で導入されており、日本でも、自分以外のユーザーの投稿についた「いいね!」の数を知ることができなくなるような機能が追加されたようです。
このニュースを見てから、私自身のInstagramを確認してみましたが、やはり友達や企業アカウントの「いいね!」数が表示されなくなっていました。ニュースを見るまで「いいね!」数に無頓着で気づいていませんでした…
この施策に対しては、ユーザーを配慮した良い施策だなと個人的には思いました。SNSが爆発的に普及するのと比例するように、使用することによるストレスが大きく、また多様化したのも事実としてあります。
マーケティングリサーチ会社の株式会社アスマークが全国20代~60代男女に実施した「SNS疲れに関するアンケート調査」によると、最も高い数字で20代女性の約7割が「SNS疲れ」を感じています。
SNSを使用していない方からすると、「だったらSNSなんかやらなけらばいい」という声も聞こえてきそうです。そういう思考力の足りない冷たい意見はさておき、疲れながらにもやりたい/やらなければならない、という段階にまで、SNS自体が生活から切っても切り離せない一部になりつつあるという認識を持っていただければと思います。
具体的にどんな時にSNS疲れを感じるのでしょうか。
例えば、メッセージへの返信が来なくてヤキモキしたり、フォローワーの増減に一喜一憂したり、他人の投稿が異常にまで目障りに感じたり、映えた投稿をするための行動に辟易してしまったり。
SNSに触れているみなさんは、一度は体感したことがある感情なのではないでしょうか。
疲れの原因つまりは感情の根源は、羨望、嫉妬、執着、承認など様々あるかと思います。
人間が持つ根本的な欲望をSNSは、ある時は解消し、ある時は増幅させています。これを使う私たちは、SNSと気持ちの良い距離感を見つけなければいけません。
しかし、サービス自体が生活に切り離せないものとなった現在、今回のInstagramのように、運営側がそれに歯止めをかけ、健全なサービスを運営することは提供者としての大きな役割ではないかと思います。また、こうしたユーザー想いの対応が、サービスを使い続ける大きな要因になったりもします。
今回の施策には、自身が感じた「感動」を直感的に共有する広場であって、決して「映えた」ものを打算的に展示するショールームではないという、Instagram側からのメッセージを感じました。
私が、僕が、好きなものを好きなように好きな時に投稿し、それをみんなに共有する。反応なんて二の次です。そんな当たり前のSNSの原点を思い出すきっかけになったニュースでした。
ちなみに私が直近でInstagramに投稿したのは、先日オンラインショップで買った、プロレスラー棚橋弘至選手のオリジナルキャップの写真です。とても気に入っており、社内チャットのアイコン画像にも設定しています(笑)
Y.O