帰宅ラッシュの地下鉄の車内で、前職での同期とばったり会いました。
私が下車する駅に近づき、文庫本から顔を上げた時、ふと斜め前に座っている男性に目が留まったのです。
「あれはもしやN君では…」
しかし、会うのは数年ぶりなので自信がありません。失礼を承知で、じろじろと視線を送ってしまいました。
そんな視線に気づいたのか、顔を上げたN君。私の顔を見てとても驚いていました。
その瞬間、駅についてしまったため慌ただしく一言二言あいさつを交わし別れました。
実は、N君に偶然会うのはこれが2度目でした。
2年前にも、JR新宿駅でばったり会っていたのです。こんな偶然が続くなんてすごい。
最後のやり取りが昨年の夏になっていた元同期のグループチャットに思わず投稿。近いうちにみんなで飲みに行こう、となりました。
転職してエイレックスに入社して1年半、たまにお酒を飲んだり、休日に遊んだりと同僚に恵まれ楽しく働いています。
それでも、”同期”がいないのは少しだけ寂しいものです。
社会人になって(しかも新聞記者という特殊な職業で)、右も左もわからぬまま切磋琢磨してきた同期たち。これを機に再び交流を温めようと思います。
余談ですが、偶然会うという意味の「邂逅(かいこう)」、私は普段使うことはありません。「遭遇」も偶然会うという意味ですが、「邂逅」はうれしい気持ち、「遭遇」は喜ばしくない気持ちを表します。
浅田次郎さんのエッセイでこの使い分けを知って以来、いつか使いたいと思っていた言葉でした。
ようやく使える時が来て、それもうれしい出来事でした。
AH