台風の被害が拡大するなかですが、日本ラグビー、決勝トーナメント進出のうれしいニュースがありました。史上初めての世界7位、目を見張る躍進に日本中が熱狂するを実感し、実行委員の一員のように安堵と達成感と感動につつまれています。
ラグビーの魅力ってどこにあるのでしょうか。
なにが国民的熱狂につながったのでしょうか。
ダイナミックなスポーツのスピードやパワーあふれるプレイはもちろん、コアファンの存在と、プレイにもらう勇気や感動が大きな要因ではないかと感じています。
コアファンは、あの偉大な平尾誠二さんを筆頭にビジネスリーダーや芸能人まで実は大勢いて、ラグビー愛がこもったポジティブな発信しています。その地道な活動がじわじわファンを増やし広がったのではないかと感じています。広報的な視点からいうと、コンテンツの魅力でしっかりと共感が広まったということではないでしょうか。
さらに大きな要因は、日本の漠然とした将来への不安を払拭してくれる選手の活躍や言動ではないでしょうか。
主将リーチ・マイケルの言葉にその理由があるような気がします。Numberのインタビューでリーチは、
「ラグビー日本代表の姿は日本の現実だし、未来の姿を先取りしている。ダイバーシティー(多様性)の大切さを社会にアピールできる存在なんです」と語っています。
日本は今、少子高齢化、人口減という世界に類をみない難題を抱えています。外国人と融合しなくては未来はないとわかっていても、でもすこし不安や怖れもあったりします。そんな私たちに勇気をくれるのが、ダイバーシティーチーム「BRAVE BLOSSOMS」なのです。
日本代表は、ニュージーランドからやってきたリーチ・マイケルをはじめ、南アフリカ、オーストラリア、サモア、トンガなど,日本人とは異なる力と経験を持ったメンバーで構成されています。多様なチームが“One Team”になるためには、明確な目標、戦術、冷静なリーダーの存在、濃厚なコミュニケーションが必要なのではないでしょうか。試合中であってもわずかな時間を使って選手が猛烈にコミュニケーションを図る姿が見受けられ、ハーフタイムに急ぎ駆け戻るメンバーの姿からも“One Team”の心が感じられました。
熱くなっても冷静でお茶目なリーチリーダーと選手たちが、双方向のコミュニケーションを図り、目標を共有して一つになる素晴らしい組織として機能しています。ダイバーシティーには何が必要で、どうしたら成功するかを体現してくれているのではないでしょうか。日本まだまだ進化できると、BRAVE BLOSSOMSの激闘から日本中が勇気をもらっているに違いありません。
私は九州のトップリーグチームのファンです。本拠地へはいけないのですが、東京の試合には応援にいきます。試合はわりといつもすいているので、日本でワールドカップを実施すること、それもオリンピックの前年に実施して来場者は集まるのだろうか、本当に世界中からファンがやってくるのだろうか、心配でなりませんでした。今は、満員のフィールドを見て涙、日本代表の活躍を見て涙、再放送をみて涙、スポーツニュースを見て涙、ネットのニュースをみて涙…くたくたなのです(笑)
19日からは4年に一度の決勝トーナメントがはじまります。くしくも、日本チーム初戦は平尾さんの命日です。一生に一度の決戦、心を一つに “One Team”になりましょう。
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