成人の日の今日、おだやかな晴天となりました。
地域によっては、新成人が集まりやすいお正月休みに成人式を行うところもあるようですが、1月12日(土)、13日(日)のいずれかで行うところが多いですね。
各地の成人式の様子が伝えられ、晴れ着姿で堂々と「世の中の役にたつ大人になりたいです」と、笑顔で話す新成人の姿が眩しいです。
ちらほらお酒に酔った新成人が事故を起こした、などのニュースも見られましたが、2年前に起きた「はれのひ事件」のような不幸なことは起きていないようで、ひとまずホッとしています。
我が家では、娘が来年度成人式を迎える年になり、昨年の11月にようやく振袖をどうするか決め、予約を済ませたところです。
え、1年以上も前に??と思う方も多いかもしれませんが、娘の友人は皆、11月の段階では全て決めている子ばかりで、これでもかなり遅いと言われました。
早い人だと、2年以上前から振袖を決めて、前撮り(記念写真を本番前に撮る)日程の予約、当日の着付け、ヘアメイクの予約を済ませています。
我が家では、着物が大好きな義母の意向と娘の好みを合わせることが最大の課題でしたが、なんとかその課題をクリアし、11月の末に予約を済ませました。
娘の振袖は、義母のたっての希望で、レンタルではなく、購入することになりましたが、今は成人式の振袖は、購入:レンタル:ママ振(母親・親族から着物を借りること)の割合は約2:4:4と、新規購入の割合は少ないのだそう。
その背景には、「循環型社会」が良しとされる世の中の流れ、「所有」することにこだわらないシェアリングエコノミーの広がりなど、価値観の変化が大きく影響しているようです。
(着物と宝飾社調べ http://status-marketing.com/20190127-3850.html)
私が20歳当時のことを考えてみると、果たしてみんな、振袖を着て成人式に参加することにこだわっていたかな、、と疑問に思っています。
今のような、振袖のレンタル、着付けとヘアメイク、写真の前撮りがセットになったサービスは当時はありませんでした。
振袖を着るとしたら、購入して、着付けやヘアメイクは別、写真も別なのが一般的でしたので、今よりもかなり面倒で、ハードルが高いことだったのではないかと思います。
私は親が転勤族だったので、成人式の頃に両親が住んでいた土地には知り合いがおらず、式への参加は諦めていたこともあり、振袖を着ることも、諦めていました。
ただ、高校時代の友人が、お姉さんの振袖を貸してくれると声をかけてくれて、写真館も予約してくれて、思いがけず振袖を着て記念写真も撮らせていただいたのでした。今思い返しても、ありがたいことで、感謝しています。
でも、その日は確か雨で、振袖を着て式に出ることはなく、また洋服に着替えて式に出ようということもなく、普段着で高校時代の飲み会にだけ行ったことを覚えています。
なので、成人式の会場で振袖姿の同級生の姿は全く見ていないのです。
もちろん、振袖で成人式に参加していた同年代も大勢いたはずですが、少なくとも、今の若い女の子たちの「振袖を着て成人式に参加すること」への熱量とは、全く違ったように思います。
娘を見ていると、明らかにうん十年前の自分達とは異なる文化があります。
おそらく、早くからスマホを手にしていることで、昔とは比べ物にならないくらい、写真を撮ることが日常化しています。
イベントごとに友人ととる写真の枚数が尋常ではありません。
自分で撮る写真だけで数百、友達とアルバムを作って共有する写真の数を入れると千を超えるようです、、、。
大量の写真を共有することで、思い出づくりをすることが基本になっているように思います。
また、美肌効果や目が大きくなるプリクラ、写真を加工するアプリを使うことが普通で、“盛る”写真への情熱のかけ方が全く違います。
私が、加工されたプリクラの写真に「みんな目が大きくなってて元の顔が分からない」と言うと、「加工されないんだったら、プリクラを撮る意味がない」と言われます、、。
そんな今の若者のニーズをうまく汲み取って、フルサービスで振袖を身近なものにしたのが、今の振袖レンタル・販売の業界なのだと思います。
振袖を着ることへのハードルが下がったこともあり、成人式が最高に“盛った”写真で思い出作りができるイベントになったのではないかと思います。
娘も今から、中学時代の友人と、振袖を着て再会できる来年の成人式で、仲良しの幼馴染と写真を撮ることを楽しみにしています。
1年以上も前から楽しみにして、準備をしていたイベントを、当日になって全て奪われてしまった、2年前のはれのひの被害にあった子たちの辛さ、ご家族の悔しさが、今改めて、よくわかります。
この時のトラブルの影響もあり、昨年以降は「ママ振」が増えてきているという傾向もあるのだとか。
「高品質な「母親の振り袖」新成人に人気・・・個性豊か、小物で現代風に」(読売新聞オンラインの転載 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200112-00050102-yom-soci )
本来ならば、着物とは、母の物、祖母の物を引き継いで、長く着ていけるもので、サステイナブルな衣料品です。私も振袖はありませんが、娘のお宮参りの時に来た着物など、1度しか着ていない着物があるので、将来娘に着てもらえたら、、、と思います。
改めて、新成人の皆様、ご家族の皆様、おめでとうございます。
そうそう、エイレックスも来年、創業20周年を迎えます。
私たちも、もうすぐ、やっと大人の仲間入りです。
yy