投稿者: 株式会社エイレックス
危機管理広報に強みをもつ広報会社、エイレックスの公式ブログです。
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新型コロナ感染拡大に伴う7都府県対象の緊急事態宣言から2週間。エイレックスでは、ひとりの出社当番を除き、原則在宅勤務を続けています。
一方、新卒社員4人が入った入社式からは3週間がたちました。気になるのが、出足から自宅に留め置かれる形になった新入社員への教育体制だと思います。エイレックスではしっかり新入社員向け研修のプログラムを組んでいます。
エイレックスは従来、社内ではだいたい2年上の先輩が指導担当になってOJT(On-the-Job Training)を提供する一方、Off-JT(Off-the-Job Training)は、社外のたとえば日本PR協会などが主催する集合研修に参加してもらう──という形で、「社内OJT、社外Off-JT」と分けていました。
しかし今のリモート体制下では、OJTは思うように実行できません。そこでエイレックスでは、Web会議システムを使った新入社員向けの研修を4月第2週から実施しています。
各回60分~90分で、全14回。「広報とは何か」「良きクライアント対応とは」「危機管理広報の業務」といった概論的なものから、「お客さまとの定例ミーティングの流れ」「広報マニュアルの作成法」「見積書の作り方」といった具体的なものまで、エイレックスでの業務内容の全体的なことを、大から小まで一通り網羅しています。
Off-JTの最大のメリットは、体系的に内容を吸収できること。OJTのような実践・経験には至りませんが、新入社員にとって、業務実践のための土台はできるはずです。他方、研修の教材を作った先輩社員にとっても、これまでの自分の経験を振り返って、棚卸しと言語化のメリットがあると思います。
カッコよくいえば、野中郁次郎先生が提唱したSECIモデル(セキモデル、共同化→表出化→結合化→内面化…の4つのプロセスを回して「知」を管理する仕組み)を使って、新入社員は「形式知」を得て、これから実践・経験を経ながら内面化を図っていくための準備をしている。また先輩社員の方は、これまでの「暗黙知」を表出化して「形式知」への変換を試み、今後、新たな知との結合を準備中、といえるでしょう。
この社内のWeb研修、緊急事態宣言の翌日から実施しているのですが、タイミングのいい実施になったのは、今の2年生社員から昨年の研修体制に対するフィードバックをヒアリングし、比較的早くから改善に向けて準備をしてきたからこそです。
当然、今年の新入社員からもしっかり感想を聞き、今後の改善に役立てていきます。
コロナ危機を前にしても「ただでは起きない」組織になりたいと考えています。
H.H.