経営者にとっての究極の目標とは? ~ 経営者がIRに熱心な理由 ~

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5月上旬は3月決算の決算発表が相次ぎますが、皆さんはエイレックスが危機管理広報やマーケティングのお手伝いだけでなく、上場企業を中心に決算発表の手伝いや記者向け、アナリスト向け説明会の資料作成やそれぞれのトレーニングなどIR関連の仕事をしていることをご存知でしょうか?

先日もメディアトレーニングとして、新任役員向けに決算発表(記者向け、アナリスト向け)のリハーサルを行いました。エイレックスのメディアトレーニングは、事前に把握したトレイニー(訓練を受ける人)の経歴を反映したアドバイスをするようにしており、「大変役立った」と感想をいただきました。

IRと経営者と企業価値向上

IRにおいては自社の株式=企業自体が商品です。そのため、「社長は株式のセールスマン」と言われることがあります。

日本でIRの重要性が叫ばれるようになったのは1990年頃からですが、私はこの30年で日本の経営者は大きく変わったと思います。「経営者の究極の目標は企業価値の向上にあり、企業価値を図るモノサシは時価総額(株価)である」「株価を上げるための手段として①売上や利益という財務数字と②IRの2つがあり、2つはあたかも車の両輪のように重要である」と認識するようになったと思うのです。

 ※IR=Investor Relationsの略。IR活動は、制度開示で定められている情報を核に、制度開示以上の情報を企業が任意で行う活動。IR活動は財務情報の背景にある売上や利益の成長ストーリーである。世界の時価総額上位企業が、GAFAMと呼ばれるインターネットを軸にしたインフラ提供企業に移っていく中で、従来の財務諸表上の有形資産ではなく、無形資産が、将来の企業業績に与える影響が大きくなっている。GAFAMはいずれもインフラ提供で得た膨大なビッグデータを所持しており、それを自動運転やAIに活用することで、売上や利益を成長ストーリーを描いている。

IRの仕事の面白さについて。「IRの前にHRあり」とは?

IR担当者の役割は、平時に経営者に変わって「投資家に決算説明や経営方針を説明する」役目があり、IRを経験することで、自社のことを多面的、俯瞰的に見ることができるようになると言われています。また企業価値とは何か、企業価値はどのように測るのかなど、数字、数式的アプローチも重要なので、理系の人や数字が好きな人も活躍できる仕事だと言われています。

 広報のプロを目指す皆さんにとっても、基本的な会計用語やアナリストが注目する企業評価のポイント、情報開示のルールを知っておくことは大切なことであり、エイレックスではトレーニングや広報実務を通してそれらにチャレンジすることができます。

最後に、IR担当者にもPR担当者にも共通して必要な業務についてお話します。冒頭に述べた「IRの前にHRあり」がそれです。ここで言うHRはHuman Relationsの略。広報における記者対応、IRにおけるアナリスト対応。いずれも相手は「人」ですから、信頼関係作りが共通して必要になる能力だということです。ちなみにアルファベットの順番でIのひとつ前にあるのはH。これが「IRの前にHRあり」と言われる所以です。

江良嘉則

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