うさぎと広報?

新しい年が始まりました。ここ数年、元旦に自宅の近くの神社に初詣に出かけます。今年も、“家族が健康で暮らせますように”、“公私ともに充実した年になりますように”との願いを込めて、参拝してきました。

「初詣」という言葉は、明治時代に東京にある鉄道会社がつくった言葉といわれています。著名なお寺が沿線にある鉄道会社が、乗客を増やすために、「●●電車で○○に初詣に行こう」といったプロモーションを行ったのが始まりのようです。

鉄道による移動に、新年に無事や平安を祈願するために神社に参拝に行くという新たな価値を加え、年始の鉄道の利用が少ない閑散期に、多くの利用者を呼び込んだ発想に驚かされます。用いている語句もシンプルでわかりやすく、言葉そのものの響きも素晴らしいですね。
 当時の日本には広報という概念がまだなかった頃だと思いますが、自分自身がその鉄道会社の広報パーソンだったら、どんなプレスリリースで世の中に発信できたか? 想いが膨らみます。

今年はうさぎ年。うさぎといえば大きく長い耳が特徴です。敵をいち早く知るために、かすかな物音を聞くアンテナの役割を担っているそうです。
 広報活動の大きな機能として、「広聴機能」があるのをご存知でしょうか。広報活動というと、記者会見やリリースを通して情報を発信し、メディアの露出を通じて企業や商品・サービスの認知度をアップさせるイメージを持たれている方が多いと思います。
 広聴活動はステークホルダーが企業や組織に求める役割の変化を感知し、読み取り、組織内にフィードバックする活動です。正に、組織の「耳」にあたる活動となります。

気候変動や国際情勢、社会の価値観など外部環境が大きく変化している中、社会やステークホルダーとの間で、発信・受信双方向のコミュニケーションをバランス良く行うことが広報活動に求められているのではないでしょうか。

エイレックスの企業理念は、適切で正しい情報開示と双方向のコミュニケーションによって企業とメディア、そしてその背後にいる消費者、社会との信頼関係を促進し、健全で公正な社会を実現することです。
 こうした企業理念に共感いただき、広報や広報コンサルティングの仕事に対して興味を持っていただく方が増える一年になることを心より願っています。

皆さんにとって、良い年でありますように。 

H.T

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