しなやかさ。お客様から学ぶこと。

嵐とともにやって来た3月。すっかり春らしくなって来ました。

寒かった2月は、おかげさまで全社的にとても忙しく過ごしました。危機管理チームは特に、日本列島を南北、東西に駆け巡っていました。天候不順で、インフルエンザが猛威を振るっていた時期でもありましたが、なんとか無事に切り抜け、明るい春を迎えております。

私も入社以来、最も忙しい1ヶ月だったように思います。
忙しかったのですが、実に多種多様な仕事に関わった1ヶ月で、充実感を胸に、しみじみ振り返っています。

普段はコーポレート広報のチームに在籍していますが、2月はプロジェクトでお受けした2つのトレーニングに携わりました。1社はB2B企業、もう1社は弊社では珍しくB2C企業でした。
業界が異なると準備するトレーニングのシナリオも全く異なります。まずは業界ごとの潜在リスクを洗い出すために、過去の記事を調べるところから始めます。はじめての業界だと、まさに一から勉強です。今回は、いずれもグローバル企業だったので、英語の資料作成にも追われました。

トレーニング以外でも、新しく担当することになったお客様のイベントがありました。
こちらは高校生が参加するイベント。高校生を対象としたイベントに関わるのは初めてのことで、とても新鮮でした。
イベントの対象者が変われば、もちろん、アプローチするメディも異なります。そこでまた、新たなメディアについての勉強が必要になります。
常に勉強の毎日です。

そんな中、レギュラーで担当しているお客様の社内イベントに同席させていただく機会がありました。

クライアント企業の経営方針を理解する為、弊社では、お客様の社内向けのイベントに参加させていただくこともしばしばあります。
このような時は、お客様が発するメッセージに着目し、どのような切り口だとメディアにとりあげられるか、どのメディアに当たろうか、、、など、考えながら聞いていますが、運営には携わっていないため、ある意味気楽に、集中して聴くことができます。
一方で、運営面の学びの場でもあります。
大企業の社内イベントは、まさに大イベントです。会の構成、照明の切り替え、スクリーンの使い方、通訳の使い方、、などなど勉強になることばかり。立ち居振る舞いも洗練されている方が多く、我が社も見習わなければと、いつも思います。

華やかにお話しされるトップの方のメッセージづくりは、私達もお手伝いさせていただくことがありますが、普段私達がやり取りをしている広報の方が丁寧に時間をかけて、作り上げています。日本で発したいメッセージは日本の文化、日本の市場向けに作るため、グローバル本社やアジアリージョンと微妙に異なることもあります。そこを調整するのが、広報担当者です。コミュニケーション力を駆使して、各方面の調整をし、同意を得て、キチンと日本から発したいメッセージを準備して、発信すること。
これが本当に大変なのですが、実にしなやかに、やり遂げられます。

グローバル企業の広報における大きな悩みは、文化の違いによる日本法人とグローバル本社やアジアリージョンとの考え方のギャップにあるということ。この2月、危機管理トレーニングで携わったグローバル企業のお客様にも共通の悩みでした。
危機が発生した時に、「公表する」か「公表しない」かも、日本法人とグローバル本社で方針が異なることは多々あります。謝る、謝らないも、文化の違いから、議論になることが多いです。板挟みになりながらも、言いにくいことを伝えつつ関係も保たなければならない立場にいるのが、広報担当者です。

2月に携わったお客様を思い返すと、皆様、とても物腰が柔らかで、コミュニケーション能力の高い、しなやかな方ばかりでした。文化も使用言語も、年齢層も異なる人たちとの間をつなぐ立場の方。つくづく、しなやかさこそが、最も必要なのだなと再認識しています。

私たちも、しなやかでありたい。お客様から日々学びながら思っています。